ハンガリー生まれのカタリン・カリコ博士は今年のノーベル賞候補になっていました。その生きざまはNHKでも特集されましたので、ご覧になられた方もいらっしゃったと思います。
著者 吉成河法吏
出版社 医薬経済社
ハンガリー生れのカタリン・カリコ博士は、背水の陣で米国に渡ったが、mRNAの研究生活は、苦難の連続であった。研究資金そして、研究のブレイクスルーともに、難題の連続であった。3~40年という、カリコ博士の苦闘の末に新型コロナに対するmRNAワクチンが開発され、人類を絶望から救うことになった。このカリコ博士から、日本の若者、そして、若き研究者へのエールが届き、この閉塞感のある日本を立て直すべき激励となった。全ての未来のある若者に読んで頂きたいカリコ博士とその背後の分子生物学の現代史である。
目次より
1 はじめに
2 幼年時代 (1955 – 1962)
3 義務教育時代 (1962-1973)
4 ハンガリーでの大学時代 (1973-1978)
5 博士課程コース(セゲド生物学研究センター) (1978-1982)
6 ポスドク(博士研究員)時代(1982-1989)
7 背水の陣での米国への渡航(1985年)
8 ドリュー・ワイスマン教授との出会い(1997年)
9 カリコ博士のmRNA技術と山中教授のiPS技術のドッキング(2010年)
10 研究の弛まぬ継続(ペンシルベニア大学)
11 娘スーザン(オリンピックチャンピオン:2008年及び2012年)
12 ビオンテックとペンシルベニア大学兼務 (2013 – )
13 生化学・免疫学の基礎とワクチン開発の歴史
14 ある路傍の科学者の軌跡
15 カリコ博士から若き学生及び科学者へのメッセージ
16 おわりに
皆さんのお知り合いの方へのご紹介等をして頂ければ有り難いです。今年は、残念ながら、ノーベル賞受賞に至りませんでしたが、来年は、恐らく、受賞されるのかと期待しております。